リベラル・アーツとしての「音楽教育」。コロナ禍、ある本を読んで考えたこと。

ある本、なんてちょっともったいぶってみましたが…
ある本とは「シン・ニホン」。

ベストセラー本なので、読んだ方もいらっしゃるかしら?

2020年上半期、コロナ禍で暮らしが変わっていく中、
働き方や教育について思考する中で出会った1冊です。

私には二人の息子がいます。長男は高校1年、次男は小学校6年。
息子たちが幼いころから、たくさんの習い事を経験しました。

リトミック、ピアノ、水泳、体操、サッカー、英会話、習字、テニス、そして学習塾。

書き出してみると、ビックリ! こんなに!?
2019年こどもの習い事ランキング(バンダイ調べ)トップ10に入っている習い事のほとんどを、経験しています。

我ながら、とても教育熱心な母親ですね(笑)

今は、卒業した習い事も、続けているものありますが、どれも子どもたちは楽しんで通っていましたから、その一つ一つの経験が、しっかり息子たちを育ててくれたと思って、感謝しています。

息子たちが、どんな大人になって、どんな人生を歩むのだろうと思うと、わくわくします。

この子たちが社会に出る頃には、今ある職業のいくつかはなくなり、新しい職業がたくさん生まれる。なんて話は、随分前に聞きました。

実は、その未来は、もうすぐそこ? いや、今まさに現在進行中?
日々、テクノロジーの進化に触れ、そう感じつつ…
でも、実際の教育環境は、未来の人を育てる環境は、どうなんだろう…。

春のコロナ自粛期間。公教育はほぼ停止。
どうしたらいいの?
親も子も悶々と過ごしました。

そして、緊急事態宣言が解除され、子どもたちは元通りの教育システムのなかでの学びに戻りました。

世の中全体が、右往左往し、試行錯誤を繰り返しています。
元の教育でいいのかな?
教育は変わるべきでは?

「シン・ニホン」第4章の「未来を創る人」をどう育てるか…。
私自身は、母親としてピアノの先生として何ができるのかな?

ITで世界を広げる、可能性を広げる。
デジタルで効率化。
AIを使う側になる。

などなど、などなど。

いろいろありますが…

子どもたちには、いつも良き未来を想い描いて、主体的に生きられる人になって欲しいと願っています。

「暗記型の詰め込み教育(覚える教育)では、0 -> 1ベースでの発想(気づき)は生まれにくい。」

そして本のなかに見つけたのが、リベラルアーツ。

リベラルアーツの起源は、古代ギリシャ・ローマ時代の「人が持つ必要がある技芸(実践的な知識・学問)の基本」と見なされた自由七科のこと。「文法」「弁証」「修辞」「算術」「幾何」「天文」「音楽」の7つを指します。

「テクノロジーの発展やグローバル化によって複雑化する社会における「答えのない難問」を解決するには、単一の専門領域に関する知見だけでは足りません。幅広い知識を持ち、さまざまな角度から物事を考えられる柔軟な思考が必要」

学校では、主要五科目外の「音楽」…と、
少し肩身の狭い教科あつかいですが。
「音楽」も大切な学問のひとつ!

もちろん、勉強は大事です。算数も国語も英語も理科も社会も! ただ知識の詰め込みになってはいけない。それらを活かす方法、さまざまな角度から物事を考えられる柔軟な思考力。その思考力を高める学びの一つに「音楽」もあるんですね!

気になったので、この本「ハーバード大学は「音楽」で人を育てる」も読んでみました。

アメリカの大学では、教養科目として「音楽」があるのだそうです。

リベラル・アーツ 教育 は 学生 の 精神 を 広く 開放 し、 自分 では 知り え なかっ た 点 と 点 を 結び、 自分 の 専攻 分野 をより 広い 文脈 の 中 で とらえる こと が できる よう に なる」

菅野 恵理子. ハーバード大学は「音楽」で人を育てる 21世紀の教養を創るアメリカのリベラル・アーツ教育

ピアノ教室でも、思考力を高められる内容のレッスンを意識したいと思います。

与えられたことをこなすばかりじゃなく、「自分から進んで弾きたい曲も見つけてきてね」。いつも生徒さんに伝えていることです。自分の頭で考えて、行動しようねって。

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